過日
/金木犀/
幻ではないいくつかのこと
愛しているとそう伝えたかったので
それなのに
静寂がうるさいの
もう幸せになって良いのだとあの人は手を放しながら
あなたで息する
嘘だなんて思ったことは一度もないよ
きっと
時効
だから
だからそんな物質にはもう頼ってられない
多分
生
きていけると思った
易々と壊れてゆく昨日をただ君と抱き合って見つめていた
それはとても特別な
絨毯
愛の噺
をお聞かせします
それはひかりかがやく未来
痛い痛いと泣く
細胞
がらんどうのまち
世界で一番
聡明
なひと
うろこ
とりかえせないんだよ
忘れかけた奇跡
あなたはどこ
?