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泣けない大人になってしまえ
ああ、なんてとうとい夕焼けなのでしょう
君が世界の中心にいたのではなく、世界の中心が君だったのだ
色彩をちょうだい
瞑彩
うつくしく飾られた空と化する日など待つことすらも恐ろしい
「ねえフランソワ。あの庭の名前を知っている?」
迷いの森に逃げ込んだアリスの薬指にはめた嘘
この世の全ての夜を飲み込んだ少女が死した最期の夜には
わたしの目を見つめながら、今宵はお休み遊ばせ
午前十二時の太陽にわたしは内緒でキスをした
あなたのキスはいつの間にか空の味がした
わたしはゆめの住人に別れを告げたあとおつきさまとダンスを踊る
未だこどもの君のために見えない手を繋ごう
騙し合っているんだ、きっと
平静が恋しい真昼のしたで
迷い込むは迷宮、二度と出られない中間地点
青さなど不必要だ(こんなものなら黒い冬の方がまだましだと云う)
あなたの鼓動をわたしのものにしたいのに
コールミー、ラヴミー。
さよならなど云いたくはない
また明日が永遠に続けばいいと祈って
いとしいあなたのための最期の歌唱
ああ、もう末期症状だと
憂鬱な奇跡
心が筋肉痛になりそうなほど、あなたに感情を使ったの
世界で一番きれいな片側思い
目を失くした麗しき灰被りの少女
泡になるのなら本望だと波に揺れながら謡う最後のマーメイド
ラプンツェルの見た最後の夢
命乞いをした王子様へ
後5センチできっと目が合うのに
それでも、輝いているよ
迷彩で誤魔化した空々しい瞳に
さよなら、僕をあいした人
そらは大人しく明日の仕度をしている
デヂタルが魅せた夢
もう上手く君を傷付けられない
ああ、もう遅かったのかもしれないな
グッバイ、ダーリン!
さよならの練習をしよう
気紛れなチェス
明日のキスは君に
なんどもなんども、わたしを呼んで
永遠にあなたの名を呼び続ける
エンドレスコールミー
さよなら、さよなら、あいしてる。
たとえ軽率な答えだとしても
ゼロセンチの距離
まるでこぼれおちるように
あなたのこえを、きかせて。
きみに捧ぐうそ
十番目の天使が運ぶさよならの苦痛
あおい手紙に綴られた文字ヲ
鏡に映った「然様なら」
繰り返される、おはなし。
天よりも高い地上の上で
あなたの語る幸福論とわたしの語る幸福論
同じ不幸と幸福
使えない指先と使わない唇
そうであってそうでないもの
君のいない未来
月の後姿
溺愛ロジック
君のいない場所で誰よりも君を思う
ねえ、秘密の恋をしよう(きっとだれにもみつからないよ)
不必要な傘には誓いのキスを捧げて
水に包まれていくようにあなたを愛せたら
信じないと決め込んで持ち帰った心
光が差し込むそのまえに。
水と光とエセチック
理解を拒んであなたを知った
さよならを云う一秒前
好きだと云って欲しかった
君が消え去ったこの町で
夜に溶けるまで
さよなら、リトルガール。
桜に溺れて
出逢う前から知っていた
落日セカンドタイム
エメラルドグリーンの廃棄物
キスと罠
薬指に真実を
甘い時間が終わったら
僕の前でだけ泣いて
眠れないオーロラ姫
アリスの探し物
目を瞑ったしょうじょ
泳げない人魚姫
赤頭巾の嘘
メヌエットのこもりうた
左手のくすりゆび
こゆびに光る偽善
嘘に等しい真実
センスのない愛情を君に注ぐ
もうなにも要らないにあなただけ求めている
悴んだ指先をどうかあなたの熱で溶かして
大人ぶることなんてもう出来ない
爪先立ちの季節
君と都落ち